PFASとは何か?2026年の新基準で住宅塗装はどう変わるのか|プレマテックス対応を施工店が解説

新潟市の皆さんこんにちは!
新潟市東区を中心に地元密着、外壁塗装・屋根雨漏り修理を専門にしている塗装業者、
長持ち塗装の新創です!
代表の帆刈です!
ニュースなどで「PFAS(ピーファス)」という言葉を耳にすることが増えてきました。実はこのPFAS、私たちの住まいを守る「塗料」にも深く関係しているのをご存じでしょうか。
2026年には新たな規制が始まる見通しで、住宅塗装業界も大きな転換点を迎えようとしています。
今回のコラムでは、PFASとは何か、なぜ注目されているのか、そして住宅塗装にどのような影響があるのかを、施工店の現場目線でわかりやすくお伝えします。
▼合わせて読みたい▼
PFAS時代の塗装計画|信頼できる塗装店が守る“安全で長持ちする家”
目次
PFASとは?“永遠の化学物質”が注目される理由

PFAS(ピーファス)とは「有機フッ素化合物(Per-andPolyfluoroalkylSubstances)」の総称で、炭素とフッ素が非常に強く結合した、極めて安定な人工化学物質です。
その耐熱性・撥水性・耐薬品性の高さから、フライパンのテフロン加工、防水スプレー、化粧品、医療機器、半導体製造、消火剤、そして建築用塗料など、私たちの生活のあらゆる場面で使われてきました。
しかし、この「便利さの裏側」にあるのが、環境中でほとんど分解されないという性質です。
一度排出されると、何十年もの間、土壌・河川・地下水に残留し続けるため、“ForeverChemicals(永遠の化学物質)”と呼ばれています。近年では国内でもPFASの検出が報告され、世界的に規制が加速しています。
PFAS(有機フッ素化合物)の基本構造と用途
PFASの特徴は「炭素(C)」と「フッ素(F)」が非常に強固に結合していることです。
この“C–F結合”は自然界の中で最も強い化学結合のひとつで、熱や薬品によってもほとんど壊れません。そのため、PFASを含む製品は次のような分野で広く使われてきました。
用途分野 | 主なPFASの役割 | 代表的な製品例 |
日用品 | 撥水・撥油 | フライパン(テフロン)、防水スプレー |
産業製品 | 耐薬品・滑り性 | 半導体製造、コーティング剤 |
医療分野 | 生体適合性 | カテーテル、医療器具 |
建築塗料 | 防汚・高耐候性 | フッ素塗料、フッ素クリヤー塗料 |
特に建築分野では、外壁塗料の「フッ素樹脂」や「フッ素クリヤー塗料」にPFAS由来の成分が含まれ、紫外線・雨・汚れから建物を長期に保護してきました。
つまり、PFASは“長持ちする塗料”を支えてきた主成分のひとつだったのです。
なぜ環境や人体への影響が懸念されているのか
PFASの中でも特に問題視されているのが「PFOS(ペルフルオロオクタンスルホン酸)」と「PFOA(ペルフルオロオクタン酸)」という2種類の物質です。
これらは体内に取り込まれると排出されにくく、血中に長期間残留することが報告されています。
海外では、アメリカ環境保護庁(EPA)や欧州化学機関(ECHA)が中心となり、次のような健康影響との関連が研究されています。
- 免疫機能の低下や肝機能への影響
- ホルモンバランスの乱れや発達への影響
- がん発生リスクの上昇(動物実験レベルでの報告)
日本でも環境省・経産省が主導し、2026年を目標に特定PFASの製造・使用を段階的に制限する方向で動いています。
すでに「PFOS・PFOA」は化審法(化学物質審査規制法)により製造・輸入が禁止されており、その他のPFASについても規制対象の拡大が検討中です。
建築用塗料の分野でも、各メーカーが“PFASフリー塗料”の開発を進めており、これまでの「性能重視」から「環境・安全重視」へと時代が大きく転換しつつあります。
この流れは単なる業界トレンドではなく、“家を守るための塗装”から“未来を守るための塗装”へという価値の変化を象徴しています。
💡ポイント整理|PFAS問題の本質
- PFASは「分解されにくい=残留しやすい」化学物質
- 一部成分は健康や環境への影響が懸念され、世界的に規制が進行中
- 日本でも2026年以降、特定PFASが段階的に使用制限へ
- 塗料業界では“PFASフリーでも高耐候”な技術開発が加速
2026年に変わるPFAS規制の概要|日本と海外の動向比較

PFAS規制の動きは欧州連合(EU)とアメリカが先行しており、日本もそれに合わせて制度を整備中です。今後の住宅塗装業界にも少なからず影響が出ることが予想されます。
EU・アメリカで進むPFAS全廃の流れ
EUではREACH規制(化学物質の登録・評価・認可制度)のもと、約1万種類のPFASを一括して制限する提案が出されています。アメリカでも州ごとに規制が進んでおり、カリフォルニア州では2025年以降PFASを含む製品の販売が禁止される予定です。これにより、塗料メーカーは「PFASフリー配合」への転換を急いでいます。
参考情報:フランス誌「Le Monde」:PFASは、人類全体を汚染する1万種類の「永遠の汚染物質」のグループです。
アメリカ「TIME」誌:カリフォルニア州、調理器具への「永遠の化学物質」使用禁止を可決。有名シェフの中には不満の声も
日本で予定される規制対象と住宅分野への影響
日本ではPFOS・PFOAなど一部成分がすでに規制対象になっていますが、2026年以降は「塗料・防水剤・接着剤」など建築関連資材への適用範囲が広がる見込みです。
特に、フッ素系塗料に含まれる“特定PFAS”が対象に入る可能性があり、メーカーや施工店が「代替技術」へ移行する流れが始まっています。
【PFAS規制の主な動向まとめ】
地域 | 主な動向 | 住宅塗料への影響 |
EU | 約1万種類のPFASを包括規制へ | PFASフリー配合塗料が主流化 |
米国 | 州単位で段階的禁止(CAなど) | 塗料メーカーが代替樹脂を開発中 |
日本 | 2026年に特定PFAS規制を拡大予定 | 含有塗料の供給縮小・価格上昇の懸念 |
参考情報:JFAS「一般社団法人 日本弗素樹脂工業会」:PFASに関するQ&A
フッ素塗料はどうなる?住宅塗装との関係をわかりやすく

PFAS問題で「フッ素塗料は使えなくなるの?」と心配される方も多いですが、結論から言えば「すべてが対象ではありません」。
ただし、“特定PFAS”を含む古いタイプのフッ素塗料は、今後使用制限を受ける可能性があります。
PFASを含む従来型フッ素塗料の特徴と限界
従来のフッ素塗料(4F系・2F系)は、塗膜の硬さや耐久性に優れる一方で、成分中にPFASが含まれている場合があります。これらは紫外線・雨水・排気ガスなどに強い反面、環境への残留リスクがあるため、世界的には見直しの対象となっています。
PFASフリー・次世代フッ素塗料への移行が始まっている
プレマテックスやアステックペイントをはじめとする国内メーカーでは、すでにPFASを含まない新しい高耐候塗料の開発が進んでいます。
たとえば「無機フッ素ハイブリッド」や「水性変性シリコンフッ素」など、従来の耐久性を維持しながらPFASを排除した製品が登場しています。これにより、2026年以降も安心して外壁・屋根塗装が行える時代がすぐそこまで来ています。
参考情報:プレマテックス公式情報サイト「プレマスタイル」:フッ素塗料に規制のメス?!外壁塗装の塗料から消える?
参考情報:アステックペイント公式ブログ「AP ONLINE」:「特定PFAS」とは?アステックペイントのフッ素系塗料には含まれているのか詳しく紹介
“知ること”が最初の安心に。PFAS対応診断は新創へ

PFASという言葉を聞くと、少し難しく感じるかもしれません。しかし、正しい知識を持てば不安は解消できます。大切なのは「今の塗料がどのタイプに該当するか」「次回の塗装時に何を選ぶべきか」を知ることです。
長持ち塗装の新創では、メーカーの最新情報をもとにPFAS対応塗料の診断やご相談を無料で行っています。2026年の新基準を見据えて、“安全で長持ちする塗料選び”を一緒に進めていきましょう。
お問い合わせは、イオン新潟東店3階のショールームまたはフォーム・メール・お電話からお気軽にどうぞ。






















