新潟市で塗装工事の際に出る補修箇所に使われている箇所！アスベスト規制法改正直前！アスベストはどこに使われている？調査方法は？処理方法は？
2023.07.09 (Sun) 更新
皆さんこんにちは！
ブログ担当のコバヤシです！
2023年10月1日から施行される『改正大気汚染防止法』ではアスベストに関する規制が強化されます。規制が強化された中で一番影響を受けるのが「補修を伴う塗装工事」です。
改正前まではアスベストの事前調査は、レベル1（吹付け石綿）とレベル2（石綿含有断熱材等）まで義務化されていましたが、改正後からはレベル3（石綿含有成形板等）も対象になりました。
このレベル3は建物を構成するほとんどの材料が対象になります。つまり、外壁材や屋根材、そして塗料までもがアスベスト規制の対象になったのです。
今回のブログでは、改正される大気汚染防止法にともなうアスベスト関連知識の「基本のキ」についてお話ししていきたいと思います。主な内容は以下の通りです。
- アスベストが使われている建材・場所について
- アスベスト含有の有無の調査方法について
- アスベストの除去方法について
実は意外に身近なところにあるアスベスト。ぜひご一読ください！
目次
アスベストが使われている場所
あなたが考える「アスベスト」が使われている場所と言えば、どこを思い浮かべますか？
- スーパーやショッピングモールの駐車場の天井
- 屋根や水道配管などに使われている断熱材
だいたい上記2つがパッと思い浮かびますよね。他には以下のような部分が挙げられます。
- 高層ビルなどの耐火建築物の梁（はり）や柱部分
- エレベーター本体やエレベーターホールの内部
- 大型施設（ビルやショッピングセンターなど）の機械室やボイラー室の天井や壁部分
- ボイラー本体・配管、空調ダクトの保温材
- 煙突用断熱材
上記はレベル1（発じん性が著しく高い）とレベル2（発じん性が高い）に区分される場所です。2023年10月1日から施行される規制法では、レベル1と2に該当しない建材も事前調査の対象になります。
つまり、外壁材や屋根材、塗料といった建材がアスベスト規制の対象になるのです。
アスベストが使われている主な建材
すべての建材がアスベスト規制法の対象になりますが、すべての建材にアスベストが含まれているわけではありません。建材の中にはアスベストを使わずに作られているものも数多くあります。
アスベストが使われている主な建材は以下が挙げられます。
- 断熱材…アスベストは優れた断熱材として使用されてきました。ボイラーや蒸気パイプ、暖房ダクト等の絶縁材として広く使用されていました。
- 屋根材・外壁材…アスベストを含むスレート（波板）は、その耐久性と経済性から一般住宅の屋根材や外壁材として多く使用されてきました。
- フローリング…アスベストはビニール製のフローリング材の製造にも使われ、とくに古い建物で見られます。
- 壁・天井材…アスベストは壁や天井の表面仕上げに使用されたり、壁や天井の裏側で防火板として使用されたりしてきました。プラスターボード（石膏ボードやケイカルボードなど）にも使われていることがあります。
- 防火ドア・防火カーテン…防火用途としてアスベストは多く使われ、防火ドアや防火カーテンにも使用されていました。
- 配管のガスケット…アスベストの耐熱性と強度から、配管のガスケットとしても利用されてきました。
- 配管の断熱材…配管の保温・防音材にアスベストが使われていることがあります。
- 塗料・接着剤…アスベストを含む塗料や接着剤が使用されていることがあります。
アスベストは日本だけではなく、世界的にも規制が厳しい建材です。新しく開発された建材にアスベストは使われていないものの、規制が急激に厳しくなった2012年（全面的に製造が禁止）以前に作られている建材には、アスベストが含まれている可能性があるんです。
塗装業者とアスベストの関係
極論を言うと、塗装業者とアスベストはそこまで深い関係ではありません。ですが、塗装工事において外壁補修工事や屋根補修工事の際に、古い建材を撤去する作業は多くあります。
アスベストの事前調査が必要なのは、塗装工事の工程で「アスベスト建材の解体工事」が発生する工事です。解体が発生しない塗装工事においては、アスベストの事前調査は義務付けられていません。
ですが、外壁塗装工事や屋根塗装工事で補修が発生しない現場はほぼありません。外壁塗装工事や屋根塗装工事を依頼される時は、なんらかの要因によって外壁や屋根が劣化している状態を見つけたタイミングで依頼されるからです。
- 塗装が剥がれている
- 外壁のサイディング材が劣化して破損している
- 屋根に穴が開いている
- 軒天の木材が割れている
他にもたくさんの劣化症状がありますが、上記の場合は「解体工事」が大小限らず発生します。塗装の剥がれは「ケレン作業」という解体工事（削るという行為のため）が発生しますし、屋根に穴が開いている場合は、屋根材の交換が必要になるケースがほとんどだからです。
現代の塗装工事では、ほぼ発生する補修工事。極論ではアスベストと関わらないものの、現場レベルで考えると、ほぼ毎日のようにアスベストと関わっているのが塗装業者であり、塗装職人なのです。
アスベストが含まれている建材の調査方法
もし建材にアスベストが含まれている可能性があり、なおかつ外壁の張り替えや屋根材の張り替えといった作業が発生する工事の場合、アスベストの有無を確認するための調査が必要になります。
主な流れは次の3つの順番で行われます。
- 図面調査
- 目視調査
- 分析調査
それぞれがどのように行われるかについてお話ししていきたいと思います。
アスベストの調査方法①図面調査
図面調査とは建物の図面を確認して、アスベストが使われている可能性が高い場所をピックアップする調査です。図面上にアスベスト含有建材が表記されている場合もあります。
図面を調査資格を持つ調査員がチェックして、目視調査する場所を選定します。
アスベストの調査方法②目視調査
目視調査とは、実際に現場に赴いて図面などを元に目視でアスベストがないかどうかをチェックする調査です。
屋根裏に断熱材が無くても、ガス管や水道管にアスベスト入りの断熱材が使われていたりすることもあるため、かなり細かくチェックされます。
アスベストの調査方法③分析調査
分析調査は目視調査でアスベストと判断できなかった物質サンプルを専門機関に送付して分析する調査です。
塗装業者によっては自社で分析キットを所有しているところもありますが、分析キットはかなり高額なため、サンプルを専門機関に送付してアスベストの有無を確認する調査がメインになります。
上記①～③の調査を経て、アスベストの有無を確認し、もしアスベストがある場合は封じ込めるための工事や解体した建材の廃棄処理といった作業になります。
アスベストの除去方法
アスベストの除去工事を行った際、アスベスト含有建材を適切な手順で処理しなくてはなりません。アスベストが含まれている建材は法律上「石綿含有廃棄物等」と呼ばれます。
昭和46年に施行された『廃棄物の処理及び清掃に関する法律施行規則』によると、最終的なアスベスト含有建材は『埋め立て処分』と定められています。この条文は環境省のホームページにも掲載されています。
（２）石綿含有廃棄物
① 石綿含有廃棄物の最終処分は、埋立処分により行うこととし、都道府県知事又は廃棄物処理法の政令市の市長に許可を受けた最終処分場で行う。
② 埋立てを行う場合については、一定の場所において、石綿含有廃棄物が分散しないようにし、埋立地の外へ飛散及び流出しないよう表面を土砂で覆う等必要な措置を講じることとする。
（令第３条第３号チ、リ、第５条２項、第６条第１項第３号ヨ、第７条第14号）
引用元：環境省ホームページ：廃棄物処理法における廃石綿等の基準等について
アスベストが含まれている廃棄建材の処理方法は、環境省環境再生・資源循環局が発行した『石綿含有廃棄物等処理マニュアル』に基づいて行わなければならないのです。
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アスベストの使われている場所や調査方法、除去方法についてお話ししてきました。2023年10月1日からは、解体作業を含む塗装工事ではアスベストの調査が必要になります。
新潟市の塗装業者「長持ち塗装の新創」では、このアスベスト調査・分析を行える資格『建築物石綿含有建材調査者講習』を修了しております。修了資格を持っていない塗装業者の場合、外注で調査を依頼しなければならないため、調査費用が別でかかり、塗装工事費用も高くなる可能性があります。
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