“塗っても剥がれる”の根本原因は下地:サイディング・シーリングをやり直す基準
2025.10.22 (Wed) 更新

新潟市の皆さんこんにちは!
新潟市東区を中心に地元密着、外壁塗装・屋根雨漏り修理を専門にしている塗装業者、
長持ち塗装の新創です!
代表の帆刈です!
外壁塗装をしたのに、わずか数年で塗膜が剥がれてきた――。そんなご相談の原因の多くは塗料ではなく“下地”であることが多いです。実際、どんなに高品質な塗料を使っても、下地の状態が整っていなければ密着しません。雨を吸い込んだサイディング、劣化したシーリング、古い塗膜や可塑剤の残留。見た目には分かりにくい“下地の不具合”が、時間差で塗膜を押し上げ、再び剥離を引き起こします。
今回のお役立ちコラムでは、「なぜ塗っても剥がれるのか?」という根本原因を、現場で多くのトラブルを見てきた職人の目線からお話していきます。
サイディングやシーリングの状態をどう見極め、どの段階で“やり直し”を判断すべきか。再発を防ぐための具体的な施工手順まで、分かりやすくお伝えします。記事を読み終えるころには、「もう何度も塗り直したくない」というお悩みに対して、確信を持って次の一手を選べるようになります。
大切なのは、“塗ること”ではなく“塗れる状態に整えること”です。その本質を、今日ここで一緒に掴んでいきましょう。
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目次
外壁が剥がれる原因は「塗料」ではなく「下地」にある

多くの方が「塗料が悪かったのでは?」と考えます。ただし、実際には塗膜の密着を左右するのは“下地”です。ここを見誤ると、何度塗り直しても同じ結果になります。
旧塗膜・含水・可塑剤 ― 剥離の典型パターン
旧塗膜が残ったまま塗装すると、密着力が弱く剥離の原因になります。さらに壁が水分を含んだ状態で施工すれば、内部から膨れて塗膜が浮くこともあります。また、旧塗膜に含まれる可塑剤(軟化剤)が新しい塗料を押し出すケースも多く、これはサイディング塗装でとくに起こりやすい症状です。
「良い塗料を使えば解決する」と思われがちですが、根本的には下地の状態を整えることが先決です。実際の現場では、見た目は問題がなくても内部で塗膜が浮いているケースが多く確認されています。指で押すと「パリッ」と音を立てて剥がれるような症状は、下地の含水や旧塗膜の密着不良が原因の典型例です。
こうしたトラブルは施工直後には現れず、半年〜数年かけて少しずつ表面化します。つまり“その場ではきれいに見える”仕上がりでも、下地が整っていないと長持ちしません。塗装の成否を左右するのは、塗料よりもむしろ「下地がどんな状態だったか」という点にあります。
サイディングとシーリングの相互作用
窯業系サイディングは、シーリングの劣化と連動して剥がれが起きます。目地のシーリングが痩せて隙間ができると、そこから雨水が侵入して含水率が上昇。結果、塗膜の密着が悪くなります。また、古い住宅で採用されていた「直貼り工法」では通気が取れず、内部結露が発生しやすい点にも注意が必要です。塗料選びよりも、まず「下地+シーリング」の健全性を確認することが再発防止の鍵です。
下地からやり直すべき判断基準

塗装の仕上がりを左右するのは、実は“塗る前の見極め”です。外壁は見た目以上に劣化が進んでいることが多く、下地が塗料を受け入れられない状態のままでは、どんな塗料でも長持ちしません。
ここでは、再塗装前に確認しておきたい二つの重要な視点――「吸い込み止め」と「シーリング補修の方法」について整理します。
吸い込み止め(シーラー)の必要性
まずは“塗る前に整える”ための基礎である、吸い込み止めの重要性から見ていきましょう。経年劣化や含水で表面が荒れた下地は、塗料を吸い込みやすく、仕上がりがムラになりやすいです。この場合、「シーラー」や「浸透型プライマー」で吸い込みをおさえ、塗膜の密着を確保します。触れて冷たい・湿っている・藻やカビが見られるなら要注意です。こうした状態で塗装しても剥がれやすいため、乾燥とシーラー処理を必ずおこないましょう。
下地の見極めは、専門家でなくてもある程度のサインを見つけることができます。
- 手で触ると白い粉(チョーキング)がつく
- 壁を叩くと“パリパリ”“ペコペコ”と軽い音がする
- シーリングがひび割れている、または指で押すと硬い
こうした状態は、下地がすでに劣化しているサインです。この段階で塗装をしても、表面だけきれいに仕上がって数年後には再び剥がれます。反対に、職人が見落としやすい失敗例もあります。それが「一度塗り」で終えてしまうケースです。
本来は吸い込み止め(シーラー)で下地を整えたうえで中塗り・上塗りを重ねる必要がありますが、工程を省略すると密着が不十分になります。一見きれいでも、紫外線や湿気で早期に塗膜が浮き、1〜2年で再施工が必要になることもあります。
シーリングの「増し打ち」「打ち替え」判断
シーリング補修には2種類あります。
- 打ち替え:古いシーリングを撤去して新しく充填
- 増し打ち:既存の上から新たに打ち足す
ひび割れ・痩せ・硬化がある場合は「打ち替え」となります。状態が良好なら「増し打ち」で問題ありません。プライマーを省略すると密着不良を起こすため、目地清掃とプライマー処理は必須です。
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再発を防ぐための是正手順

剥がれトラブルの再発を防ぐには、原因を正しく突き止めた上で、再施工の工程を論理的に組み立てることが欠かせません。感覚的に「傷んでいるから塗る」ではなく、「なぜ傷んだのか」「どの層が影響しているのか」を順を追って整理することが大切です。
外壁塗装は単なる美観の回復ではなく、建物全体の“再生工事”です。その意識で取り組むことで、表面だけでなく構造的な耐久性の延命にもつながります。原因を把握した上で、再発防止のための施工手順を整理します。
下地調整から仕上げまでの流れ
- 現地診断:剥がれ・カビ・含水・シーリング劣化を確認
- 高圧洗浄:旧塗膜・汚れを除去
- 補修・下地処理:クラック補修や旧塗膜の除去
- 吸い込み止め塗布:シーラーで密着性を確保
- シーリング補修:適切に打ち替え・増し打ちを実施
- 中塗り・上塗り:規定の乾燥時間を厳守
- 完了検査:写真記録・保証説明
この流れを丁寧に踏むことで、塗装の持ちが格段に変わります。各工程には、それぞれ再発を防ぐための要点があるのです。高圧洗浄では、旧塗膜や汚れをしっかりと除去します。表面に微細な汚れが残るだけでも密着不良につながるためです。
シーラー塗布では気泡や塗りムラを残さず、均一に塗布することが大切です。中塗り・上塗りでは、乾燥時間を十分に取ることも重要になります。塗料メーカーが指定する乾燥時間を守らないと、内部に水分が残って膨れや剥がれを起こします。
一般的に、こうした基本手順を一つひとつ丁寧に守ることで、塗膜の寿命は大きく変わるのです。逆に、工程を急ぎすぎたり省略した場合、見た目は同じでも耐久性が半減することもあります。長持ちする塗装とは、特別な技術ではなく“基本を正確に積み重ねること”だと言えるでしょう。
施工時に注意すべき環境条件
洗浄後の乾燥不足や雨天施工は、剥がれトラブルの最大要因です。施工時の湿度・気温・風など、環境条件を守ることが不可欠です。メーカー指定の乾燥時間を守らずに重ね塗りをすると、内部に水分が残って膨れ・剥がれの原因になります。とくに梅雨時や冬季は「1日乾燥→翌日塗装」など、余裕を持った工程が求められます。
FAQ|外壁の剥がれと下地・シーリングについてよくある質問
外壁の剥がれは、塗料の問題よりも下地やシーリングの劣化が原因です。ここではよくある質問をまとめました。
Q. なぜ塗りたてなのにすぐ剥がれるのですか?
A.洗浄や乾燥不足、下塗り材の未使用、シーリングからの水分侵入などがおもな原因です。
塗料の性能だけでは密着を維持できません。
Q. 下地の含水はどうやって確認しますか?
A.手触りや見た目でも判断できますが、確実なのは「含水率計測」です。8~10%以下が目安となります。直貼り工法の外壁はとくに湿気がこもりやすいため要注意です。こういった部分まで丁寧に診ている業者かどうか、判断したうえで依頼しましょう。
Q. シーリングの打ち替えと増し打ちの違いは?
A.打ち替えは古い材を撤去して新設。増し打ちは上から足す方法です。ひび割れ・縮み・剥離がある場合は打ち替えが適しています。
Q. 吸い込み止めはいつ必要?
A.旧塗膜の劣化や含水が見られる場合に必須です。下塗り材を省くと、上塗りが吸い込まれて密着力が下がります。
Q. 剥がれた部分だけ直せばいい?
A.状態が軽度なら、部分補修も可能です。ただし、既存塗膜と新しい塗料の相性や、下地の含水状態によっては境目から再剥離が起きるリスクもあります。そのため、見た目だけで判断せず、まずは専門業者による現地診断を受けることが大切です。一見、塗料の問題に見えても、根本は“下地の声”にあります。焦って塗り直すより、まずは正確な診断を受けることが再発防止の第一歩です。
再施工の前に「下地の声」に耳を澄ませる長持ち塗装の新創におまかせください

外壁の剥がれは、塗料ではなく“下地のコンディション”が主な原因です。含水・旧塗膜・シーリング劣化・環境条件――この4点を押さえるだけでトラブルの大半は防げます。一時的な補修ではなく、「なぜ剥がれたのか」を突き止めてから施工をおこなうことです。それが、長く美しい外壁を保つための最善策です。
長持ち塗装の新創では、美しい塗装技術だけでなく、下地から丁寧に塗装をし、長持ちする仕上がりを叶えます。当社では、無料の診断もおこなっております。定期的に専門家による点検を受け、早期の段階で下地やシーリングの異変を確認しておくことが、もっとも確実な「長持ちの秘訣」ですよ。
長持ちする塗装をお考え、もしくは剥がれが気になっているならば、一度お声がけください。現状把握と正しい専門的判断が納得の塗装を現実のものにします。






















